弘法筆を選ばず
- Reiko Yamazaki
- 2024年7月14日
- 読了時間: 2分
更新日:2月26日
何人かの画家の先生が「弘法筆を選ぶ」だと仰っていた。
「弘法筆を選ばず」は、優れている筆の善し悪しは関係ないという意味だが、筆の良し悪しは制作に関係あるという。
そういえば、先日、久々に今まで購入したことのない筆を購入した。
想像以上に柔らか過ぎて全く上手く扱えなかった。もどかしかった。
いつもコシのある筆を使用しているからだろう。
でも、この筆もきっと使い道あるだろうから、もう少し色々試してみよう。
私は一時筆の購入も考えるくらい余裕がなく、筆なんて選んでいる状況ではなかった時期があった。使い古しの筆を箱から出して、ボロボロになるまで筆は使用していた。
だから筆を選ぶことは贅沢なことだった。
もちろん、描きづらくなるけれど、使いづらい筆をいかに上手く操るか、試行錯誤することも楽しんでやっていた。
でも、筆の良さは新しいものには敵わないし、この線は絶対に先のきく筆でなければならないという時もある。
そのメリハリは大切だと思うし、できれば少しでも長く使用したい。
道具がなければ、絵は描けないのだから、道具は大切にメンテナンスをしている。
描いて描いて、いよいよ描きづらくなったときは、寿命が来たときだ。
その時は感謝をする。
日々の感謝を忘れないようにと思った0時。
